恭弥さんの日記

徒然なるままに好きなことを綴っていく

彼一人のお姫様になれた日

世界で一番お姫様。そう初音ミクが歌うこれを久々に思い出して、今この記事を書いている。
4/25 私はこの日この世にたった一人しかいない人の、たった一人のお姫様になった。ディズニープリンセスたちと違って、私は生まれながらのお姫様ではない。それでも、たった一人の人のお姫様として、それはまるっと2年も続いたし、今年で3年目に突入する。
残念なことに、告白の言葉を私は忘れてしまった。言い訳をすると酔っていたのだ、その日は。でも嬉しかったのは覚えている。ただ、酔っている私を家まで送りながら、彼が言ったことだけはいまだにきちんと覚えていて、ふと思い出すことがある。
「あなたは今酔っぱらっているから、返事は聞かない。ちゃんと考えてほしい。いつまでも待つから」
いつ思い出しても真面目の塊だなと思う。当時ルームシェアしていた友達に話したら、友達にも真面目だね、どうするの?と聞かれた。
とりあえずだいぶ迷って私は、私の周りの都合のいい男どもを連絡先から消した。それは三日ほどかかったけれど、指先一つで私はクリーンになったような気がした。それでも迷った。私は彼を当時、対等な関係の人として好ましく見ていたが、そういう意味としての好きではなかったから。
今現在残っている異性の連絡先は、今まで大変にお世話になったり今でもお世話になっている方々や高校・大学の友人で今でも会う人、それから共依存しているアコードのお兄さんと今の彼くらいのものだ。
私と彼は大学の先輩・後輩の間柄だ。学部学科どころか、被ってはいないがゼミまで一緒。そういえば彼の卒論について聞いたことないな。今度聞いてみよう。
私と彼は2歳違いで私が先輩だ。私はお世話されるタイプの先輩だったけど。でも、私が2つだけおねいさん。えへへ。なので在学中は彼のことを、私の年の離れた弟と同じように見ていた。とりあえず幼くてなんだか少年というか子供に近いというか、それはそれはもう子供のように見えていた。カブトムシで目ん玉キラキラさせるような子供。いやほんとに冗談抜きで勉強と面倒なことが嫌いで楽なこととか楽しいことが大好きで、ラーメンと映画をこよなく愛する173㎝もある大男を可愛い後輩だと思っていた。今思うとびっくりだよ。まんま小学生じゃんこれ・・・笑
でも大学を卒業してからは大学と少し距離ができたし、弟も大人になってきて見え方が変わってきたこともあって、彼のことも対等な人間として見るようにしていた。そういえば私が卒業してからもなんだかんだ2人で遊んでいるので、彼の大学生活の大多数に私が存在していることになる。
まぁそういうわけで異性としては全く意識していなかったのだ。最初は振ってしまおうかとも思った。顔が好みかと言われればそうでもない。好みの顔ではないと実際本人にも言ったけれど。私は砂糖とか塩とか酢とかって言われている顔が好きなのだ。彼は全くの真逆。
それに母親からもお見合いの話が出ていたりしていた。なんだか疲れていた私は、私を選んでくれる誰かと楽に結婚をしようかとも考えていた。恋愛は面倒なのだ。だから割り切りの、都合のいい男ばかりが連絡先にいたともいえるけれど。
でも酔ってる私をきちんとシンデレラタイムで家へと帰す人間なんて数年ほど私の周りにはいなくて、だからこの人は私をとても大切にしてくれる人かもしれないと何度も何度も思った。本当に誠実な人なんだろうと思う。思うというか、実際とても誠実で真面目な人だ。
大事にしてもらえる。そんな打算的な気持ちと彼の誠実さがいいと思って、告白の返事を出した。よろしくお願いします、そういった時のほんとうに信じられないといった風に、でも嬉しそうにした表情は可愛かった。彼が照れた顔と声で今日が記念日だと言ったのは、多分忘れないと思う。
そして今までの2年間は彼のことをとても好きな2年間だった。彼も私のことが好きだ。自信がある。彼は犬みたいに感情がとてもわかりやすくて、いつも全身にスキが溢れている。あまりにも好きが溢れすぎている。時々3年前に記念日だねと言ったあの表情を思い出させるときがあって、それが私をたまらなくさせてしまう。多分これが「愛し」という感情だ。
私たちはそうして恋人同士になったわけだけど、先輩後輩としてはだいたい4年程度という短くない付き合いがある。恋人としては今年で3年なので、合計でだいたい7年。なので私たちの間にはとにかくいろんなことがある。だから時々なんでこの人は私のことを選んだんだろうと思う瞬間があって、特にそれは彼が私の元カレのことを口にする時だ。私の元カレと友人なのだ。あと名前が一緒。これは本当にたまたまの偶然。ほかにも彼の友人の一人に私が告白されたこと、その際にソープごっこがしたいと言われて振ったことを知っている。あとはまぁ男関係にだらしなかったことや大学を半年も留年していること、いろんなことに対して好き嫌いも結構あって、あれこれいやいやしているし、ほかにもいろいろやば☆エピソードを知っている。そのやば☆エピがあって、よく私と付き合おうと思ったというか、好きになれる要素があったな、と。私自身も驚きだわ。

初めてのデートは彼が遅刻してきた。ばっちしメイクしておしゃれもした私は浮かれ気分でインコと遊びながら彼を待っていたが、約束の時間になってもうんともすんとも言わないし、ようやっと連絡がきたと思えば今から向かうね~だったので、ものすごく笑った。彼は途中で自分が遅れていることに気づいて、ごめんごめんとめっちゃくちゃに平謝りして、ちょっとしょんぼりと私のご機嫌を伺っていた。普段は強気で私を弄り回したりしていたのに、私が【彼女】という肩書に収まると殊勝な態度、これがまたたまらなく可愛いのだ。でもこれは一生ものの笑い話なので永遠にいじってやると決めている。こないだご飯に行く約束もすっぽかしたので、それも永遠にネタにしてやろう…フフフ…
ちなみに彼は、ペットへの愛情と自分に向けられる愛情は別物だと知っている。なので毎日インコの話しかしなくても、暇があれば一日の大半を床に這いつくばって、360度ビューイングでインコを眺めていても、インコへの愛が猟奇的で毎日吸ったり食べたりしたいと思っていても、それも私の一部だと言ってくれている。何なら目の前でめっちゃインコ吸いまくって、めっちゃ吸うやん。。。とか言われた。今2代目インコちゃんをお迎えしたところだが、毎日吸っているし食べたいと思っているし、360度ビューイングで眺め続けている。かわいい。それも許されている事実に、とても安心する。友達には甘やかされすぎだと言われた。いいじゃん、甘やかされても。
彼は私を甘やかすのがうまい。もうドロドロに甘やかされている。本人は自覚がないようだけれど。そしてこの3年間、実はけんかをしていない。醤油かソースか、のような小さなけんかすらない。時々衝突があっても大抵は少し話し合えば解決する。今は一緒に暮らしていないので、もしかしたら一緒に暮らし始めたら変わるのかもしれないけど。でも付き合い始めのころに、お互いダメなことはダメ、良いことは良いと褒めようと約束したのだ。それは今でも有効だ。だからけんかしてもきっと大丈夫。そのせいか、最近は好き嫌いするとすぐ注意される。なんでよ、今更ピーマン食べてもおっきくならんし。反抗期だからすぐ怒るぞ。すねぴよまる。激おこぷんぷんまる。でも反対に好き、かわいい、イイネ、Etc…いつもいつも言葉にしてくれる。そのうち誉め言葉に埋もれてしまうのではないかと思うほど、たくさんもらうそれらにだいぶ満たされている。最近はCOVID-19のせいであまり会えていないので、成分が足りない。ひょお…セイブンガタリナイ…
初めて手を繋いだ時にあまりにも手のひらから好きが伝わってくることと、意外とがっしりした暖かい大きな手にものすごく緊張して手が震えたことも、性欲も何もないと思っていたのに意外と普通に人間の男だったことも、すべて含めて、私はあなたを選べて良かったと思います。